アイデアを出すのは得意な方ですか?
「さぁこれからアイデアを出そう!」とペンを片手に紙に向かっても「中々筆が進まない……。」というような経験をしていませんか?
アイデアが出せたとしても、ありきたりな考えや奇をてらった考えなど出てしまい、そこから先へ進まないという人もいるでしょう。
「アイデアを出す」という言葉には、実は多くの工程を経ることが大事になります。アイデアを出すというビジネススキルは、習得すると一生活用できます。
まずは基本を押さえて、発想力に磨きをかけてください。
良いアイデアとは?!前提を知ることが大事
良いアイデアとは一体どういった内容でしょうか?
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- 誰も思いつかない着想?
- 誰もが気づかないような圧倒的に優れた内容?
- ユーザーの潜在的ニーズを満たすようなもの?
どんなサービスや商品であったとしても、基本的に相手がいます。ユーザーやお客様という言い方もできるかもしれません。
グーグルで検索してみると【(新たに始める)物事の中核となる考え。着想】と出てきます。ギリシャ語のイデア(idea)を見てみると、観念や理念、哲学という意味も混ざっているようです。
さらにいうと、アイデアと発想は別のものとして考えられることが多く、新たな発想に磨きがかかって、アイデアに昇華されるのです。
たくさんの発想をだし、それらを足し引きし、もしくは掛け算してアイデアになっていくのです。
アイデアを創り出すコツ!圧倒的な量の発想を生み出す
「たくさんの発想がアイデアを生み出すベースになる」と書きました。質のいいアイデアを創り出すために3つのコツを伝えます。
①質のために量を確保する
②発散と収束を繰り返す
③強制発想で生み出す!クリエイティブマトリクスを活用
どれも現実的に使えるアイデアが生み出されるでしょう。ワークをやる前に注意点が必要です。リラックスできる状態(状況)とお茶やお菓子(糖分)を用意しておきましょう。発想は、かなり脳みそのエネルギーを使います。エネルギー切れになると、考えるのを止めてしまいます。
質のために量を確保する
良質転化という言葉があります。質を生み出すためには、量をこなすことが重要です。ブレインストーミングという手法で、質に繋がる量を生み出すことができます。
やり方は、簡単です。
付箋を用意します。1分から2分間と時間を決めて、お題に対して案を出していきます。時間はなるべく短くして、集中することが大事です。
最初のうちは、数個に留まるかもしれませんが、繰り返しこのワークをやっていけば、十を超える案が出てきます。
また一人でやるのではなく、多い人数で臨むのをおすすめします。1人平均が20個の案を出すことができれば、単純に10人いれば、200個の原案が出てきます。内容が被る事もありますが、一人で出す以上の効果が生まれるでしょう。
ブレストをやる心構えは、気持ちをどんどん発散させてください。ネガティブな思考や会話は厳禁です。ポジティブであればあるほど、新たな発想は生み出されます。
発散と収束を繰り返す
ブレインストーミングを通じてたくさんのアイデアの素がでたことでしょう。次に、出た原案を収束させていきます。ブレストは発散で、出た案を精査していく作業が収束になります。この作業を繰り返し行なっていくことで、案がシャープになっていきます。
大事なのは集中すること。
発散はポジティブな思考で。逆に収束は、ネガティブな思考で行なっていくとおいでしょう。そのフェーズごとに必要な思考で臨んでください。
強制発想で生み出す!クリエイティブマトリクスを活用
短時間で大量のアイデアを出さなければいけないときどうしますか?
上記の2つやマインドマップやマンダラートに書き起こすのもひとつです。しかし、もっと効率よく意見を出していきたいなら、クリエイティブマトリクスを活用した方法がおすすめです。
クリエイティブマトリクスを完成させる上で重要になるのがテーマ設定です。縦軸と横軸のテーマを決めます。どちらか片方には人に関すること。もう片方は、解決する手段・状況が良いでしょう。
縦軸と横軸をかけ合わせた内容を空欄のマスに入れていくと良いでしょう。付箋に書いた文言を、ペタペタ貼っていくでも良いのです。
キーワードを用いた方法も有効
強制発想法のひとつに10つのキーワードを用いた方法もあります。このキーワードは、ブレインストーミングを考案したアレックス・F・オズボーンが提唱した内容で、水平思考のトレーニング法としても有効です。
- 1:転用…他に使い道はないか
- 2:応用…他事例にあてはめられないか
- 3:変更…別のものに変えてみたらどうか
- 4:拡大…大きく(増や)したらどうか
- 5:縮小…小さく(減ら)したらどうか
- 6:代用…他のもので代用できないか
- 7:再利用…また使えるかどうか
- 8:逆転…逆にしてみたらどうか
- 9:結合…組み合わせてみたらどうか
- 10:置換…置き換えてみてはどうか
ブレストする際に、上記のキーワードを用意しておき、集中的にその事柄について考えさせることができたら、新たな発想が生まれます。
これらのキーワードが手がかりとして働くので、積極的に連想発想がやりやすいです。ブレストが苦手な方でも、意識的にキーワードを覚えておけば、湯水のごとく出てくるでしょう。
優れたアイデアを創るために!材料を進化させるための3つの思考
優れたアイデアを創出するために、大量の発想という材料が出てきました。その材料を進化させ、質のいいアイデアを生み出しましょう。そのために3つの思考が重要になります。
- ①【統合思考】アイデアを統合する
- ②【転換思考】アイデアを転換する
- ③【テスト思考】アイデアをテストする
統合思考
たくさんの発想からアイデアが出てきました。出して満足という状況にしないことが大事です。
アイデアに隠れたエッセンスを見抜き、エッセンスを組み合わせると新たに優れたアイデアが出てきます。複数の価値を一度で実現するアイデアが創造できます。
転換思考
そもそもの前提を疑い、発想を転換させることが新しいアイデアを創出する鍵になります。その際に、目的や実現したい結果を念頭に置く必要があります。
視野が狭くなると、どうしても客観視できなくなります。新しい方を入れることで、視野が広がることでしょう。
テスト思考
実際に形にして、テストしてみると良いです。テストし、ユーザーからのフィードバックを得ることで、アイデアが広がります。より実用的な内容になるでしょう。
また、テストを行うためには形にする必要があります。形にする過程で見えることもあるため、やってみると良いでしょう。
まとめ
誰でもできるアイデアの出し方をまとめました。
いきなりアイデアを出して!と言われても、考える材料がなければ良いアイデアは生まれません。
まず、ブレインストーミングなどを行なって、たくさん発想しましょう。1分、2分など時間を決め、付箋や紙に書き出すとどんどん出てきます。集中的にやることがコツです。
その他、クリエイティブマトリクスを用いることやオズボーンが提唱したキーワードを活用した強制発想法も有効です。
湯水のごとく案を出して、アイデアの素を進化させてください。
進化させるためには、アイデアを統合したり、アイデアを転換したり、アイデア自体をテストすると良いです。
段階を踏んでいけば、優れたアイデアにつながっていきます。順を経て、実際に活用できるアイデアを生み出していきましょう。